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柔軟概念
第壱頁


「俺の買い込んでいた大量のチョコが姿を消した。今なら正直に言えば四分の三殺しで勘弁してやる。」


 万事屋の中でそんな物騒な銀時の声が響いた。


 新八がソファに座り茶を啜りながら


「四分の三って…殆ど死んでるじゃないですか。」


 と言った。


 時音は


「新八。もうあきらめな。頭分を横取りされた銀ほど恐ろしいものはないんだからよ〜。」


「なにそれ。まるで銀さんが子供みたいじゃん。」


「子供じゃねぇかおもいっきりよー。」


「それ妹が言っていいことぉぉ?!」


 銀時が半分やつれながら突っ込むと、神楽チャンが溜息をついて新聞を拡げた。


 鼻血ダラダラで。


 銀時が何を思ったか(大体想像付くけどな)目の影を濃くした。


 時音も違う意味で…驚愕


「大使館が次々と襲われている。ああパピーマミー。恐いy「お前がな。」


 時音が鼻に指を突っ込んで神楽の頭部をつかんで言った。


 誰から見てもこの情景デンジャラスだぞ。


 そんな時音の行為に神楽はじたばたしながら叫ぶ。


「何するアルかぁぁ時音!!鼻が広がって美人が崩れたらどうしてくれるアルかぁぁ?!砂城の崩壊ネ!!」


「大丈夫だ。もともとそんな砂城さんざ築いてねぇだろ。」


「酷いアルよぉぉ!!」


 そうだよぉぉ!!


 神楽チャンは十分可愛いんだよぉぉ!!


 ってナレーターが叫んでも無駄なわけで


「…で?神楽お前おいしかったろチョコ。」


「私が銀ちゃんのチョコレートを?そんなことしてないネ。」


「おー。じゃあなんだこの鼻血は。時音の手が修羅場になってんぞ。」


 確かに時音の手は血だらけになっている。


「バカ言うな。ちょっと鼻糞深追いしただけヨ。」


「年頃の娘がそんなに深追いする訳ね-だろ!!定年間際の刑事かお前は!!」


「マヂでか定年間際の刑事そんなことすんのかぁぁ?!」


「しねぇぇよ!!っていうかおちつけ!!」


 新八がつっこみまくってから銀時と時音を止めようとすると、とたんに何かが下の階にぶつかった音がした。


 しかもただ事ではないような揺れ。


 銀時達が窓を開けて下を見ると飛脚のバイクがお登瀬さんの店に正面衝突していた。


「あー。お登瀬さんマヂギレするなありゃあ。」


「え。」


 新八はだるそうに言う時音の方を見ながらお登瀬さんのマヂギレした状態を頭に浮かべる。


(…相当恐いんだろうな)


 


 








 





 
 


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