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 Novel

二人はある店の前まで来ると、互いに顔を見合わせて言う。

「あいつの好きなのどれだッ!?」

「えぇ〜…ぼく、てっきりわにひょんが知ってると思ってたのにぃ;」

一体どれを買っていけば良いのか、携帯を持つことも忘れ走ってきた二人には、確かめる術もない。

店の前には、ゆうに十はこえるメニュープレートが並んでいる。

━━んん〜…。

困った二人がとる行動は一つだけ…

┏全部お願いッ!!
┗全部お願いッ☆

「あいよーッ!」

そう言うと、店の中にいるタオルを頭に巻いた若い男がカップを手にとり、作り始める。

「早く…早くね?」

急かすように、懇願の目を向けるチョンジン。

その横で、ドンワンはスプーンを6つ握っている。

「はい、コレで全部だよッ!!」

目の前に出されたカップを半分ずつ腕に抱え、チョンジンは猛然と走り始める。

「あぁ〜!お代はイベント終わったらシンファで事務所に請求しといてねぇ☆」

ドンワンは後ろを振り返りつつ叫ぶと、颯爽とその場を後に、チョンジンに続いた。

楽屋までノンストップで。

階段は2段とばし。

運動神経の見せどころと言わんばかりに走る。

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