Novel
7
二人はある店の前まで来ると、互いに顔を見合わせて言う。
「あいつの好きなのどれだッ!?」
「えぇ〜…ぼく、てっきりわにひょんが知ってると思ってたのにぃ;」
一体どれを買っていけば良いのか、携帯を持つことも忘れ走ってきた二人には、確かめる術もない。
店の前には、ゆうに十はこえるメニュープレートが並んでいる。
━━んん〜…。
困った二人がとる行動は一つだけ…
┏全部お願いッ!!
┗全部お願いッ☆
「あいよーッ!」
そう言うと、店の中にいるタオルを頭に巻いた若い男がカップを手にとり、作り始める。
「早く…早くね?」
急かすように、懇願の目を向けるチョンジン。
その横で、ドンワンはスプーンを6つ握っている。
「はい、コレで全部だよッ!!」
目の前に出されたカップを半分ずつ腕に抱え、チョンジンは猛然と走り始める。
「あぁ〜!お代はイベント終わったらシンファで事務所に請求しといてねぇ☆」
ドンワンは後ろを振り返りつつ叫ぶと、颯爽とその場を後に、チョンジンに続いた。
楽屋までノンストップで。
階段は2段とばし。
運動神経の見せどころと言わんばかりに走る。
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