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REN†ALーれんたるー(完結)
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上條の様子が急変したのは、丁度一週間前のことだ。


「昨日、雨宮がコンビニでローション買ってるとこ見ちゃったんだけど」


響礼央のこの一言で、多分キレた。

たまたま家の近くにあるコンビニに立ち寄った際、見てしまったのだ。

どこかソワソワした感じの雨宮が足早に成人向けコーナーに入り、ローションをレジに持っていく現場を。

あの晩、雨宮が有紗の為に調達してきたローションは、まさにその店で購入したものだった。

近隣を避けて隣町まで足を運んだことが災いした。

その店は響の自宅マンションから近隣にあり、日ごろからよく利用する店だったのだ。


「朔ちゃんがあーちゃんのことイジメるから、あーちゃんが発情して雨宮を誘ったんじゃない?」


案外的を得ている響の言葉に逆ギレした上條は、実はその日からずっと有紗のことを尾行していたのだ。

そこで衝撃的な事実を知ってしまった。

学校が終わると二人は約束をしているかのようにクラブハウス奥の裏門で落ち合い、連れだって車に乗り込んで帰って行ったのだ。

尾行初日は校門前で二人を見失った。

二日目、響を脅してアシを用意させ、雨宮の車を追跡させた。

車は学校からやけに遠くまで移動し、住宅街の隙間に建てられたマンションの前で停車した。

有紗も雨宮も、まるで当たり前のように二人仲よく入って行く所まで、一部始終見届けた。

その晩は近くの路地で一晩を過ごした。

翌朝、雨宮に連れそって有紗が出てきた。

眠そうに目を擦っている。

二人を乗せた車は通学路から少し離れた小道で有紗だけを下ろしていった。

来る日も来る日も、上條は尾行を続けた。

胸中に言い知れない怒りを忍ばせて。

この一週間、二人の行動は初日と全く一緒だった。同じ部屋に入り、同じ時間に出てくる。

有紗は同居している。

認めたくないが、間違いない真実だ・

高校教師の雨宮と……。

コンビニでローションを買い、二人きりの部屋で一体何をしてたというのか。

そんなこと、考える必要なんてなかった。

尾行は更にエスカレートし、一週間経つころには部屋番号まで把握した。

ある日、いつもと違う動きがあった。

帰宅してすぐ、雨宮だけが部屋から出て来たのだ。

夕方18時に差し掛かる手前のことだ。

一緒に部屋に入ったはずの有紗の姿はそこには無い。

あーちゃんは今、一人であの部屋にいる――。

体内から嫉妬と欲望のかたまりがトグロを巻いて湧き出してくる。

上條は反射的に車を飛び出し、マンションを駆け上がる。

何度となく見上げて来た部屋のまえに着くと一度息を整え、インターホンを押した。





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あきゅろす。
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