REN†ALーれんたるー(完結) 5 「あ……っあ……、あぁん……っ」 嫉妬まみれの聖の唇が、美玖の身体至る所に吸い付いては、真っ赤な所有印を残していく。 嬉しい。 正直言って、かなり嬉しい。 痛みまで伴った、強く激しいキスだったが、その痛みこそが、美玖に対する想いの深さなのだ。 生まれたての雛鳥のように、猫可愛がってきた美玖を、思わず強く攻め立ててしまうくらい、響に対して嫉妬の炎を燃やしているのだ、この愛しい幼馴染は。 「礼央って誰だよ……!」 ああ……きっと今、聖の頭の中は僕の事でいっぱいだ。 「はぁ……背がたかくて髪の色灰色でウルフにしてて……、ぁあん……奥二重でやんちゃな感じの、かっこいい人……」 「な、ん……!」 ……嘘ではないだろう。 男の美玖から見ても、響の男らしい容姿にいくぶんか心を奪われたことは事実なのだ。 寂しいからといっても誰でも良かったわけじゃない。 どっちつかずでタラシな内面とはうって変わって、全体重を預けて寄りかかってしまいたくなるような、不思議な包容力と男性的な魅力が、響礼央にはあった。 だからこそ、この人になら抱かれてもいいと思えたのだ。 ただ、そんなこと響には、これっぽっちも言葉に出したことなんてないのだが。 「キス……したのかよ、俺よりも先に……っ!クソまじでありえねぇムカツクそいつ……!」 激怒した幼馴染が、両腕を頭の上で束ねようと、両足を大きく割り開かれてそこに身体をねじこまれようと、美玖は荒い吐息とともに恍惚とした表情を浮かべ、羨望の波を酔いしれて見ていた。 「……は、ん……っ聖が……、全部聖がいけないんだよ……!僕を、ひとりぼっちにするからだ……。だから、やァンッ、僕は全然悪くないんだからぁ……、全部ぜんぶ聖が悪いんだ……っ」 脇腹を吸い付かれて、くすぐったくて奇妙な感覚が湧き上がってくる。 いつの間にか服は殆ど剥がされ、太腿あたりまで擦り下ろされた下着からは、勃起したペニスが丸見えになっていた。 [*前へ][次へ#] |