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リクエスト、短編もろもろ
妄れん レオサク(カムバック惚れ薬)
「お前、俺に何かしたろ」

「……してないよ、何も」

「嘘つくなやボケ」

「……なんもしてないってば」


媚薬で麻痺した上條と性行為を交わすようになってから、2週間がすぎた頃。

薬が抜けたあとは、響に抱かれた記憶の残っていない様子だったが、度重なる腰痛と体の疼きに、徐々に不信感を持つようになっていた。

腰をさすりながら何度となく聞かれはしたが、ずっとシラを切り通して来た。

相手は何せ、百戦錬磨の上條朔夜だ。

風呂場に仕込まれた媚薬のせいで、毎晩のように下僕のように扱っている響礼央に凌辱されている事実など知られた日には、自分の命すら危うい。


「あーちゃんとエッチしすぎなんだよ、朔ちゃんっ」


最近有紗と両想いになったらしく丁度いい言い訳が出来たとほくそ笑んでいたのも束の間。

野生の勘だろうか、数日前から上條が響の家のシャワールームを使うのを止めたのだ。

ボディーソープに見立てた、強烈な媚薬効果を齎(もたら)すあの薬を使ってくれなければ、上條を抱けないというのに。

上條朔夜は、今夜も部屋のソファを陣取ってリビングに寝そべっている。

響は、フローリングに座り、上條の脚元近くに身を委ねる。

朔ちゃんの体が、こんなに近くにあるのに……。

隣からふわりと香る上條の匂いに、響の雄は痛いくらいにビンビンに勃起している。

腰のあたりから、緩く履いたスウェット。

その下に、響を心から感嘆させる、名器が潜んでいることを存分に知っているのだ。

来る日も来る日も、入浴あがりの仄かなシャンプーの匂いを漂わせ、上條朔夜がやってくる。

その隣で、どれだけの間欲望をひた隠しにして待っていなければならないんだろう。


(ああ、早く抱きたい。朔ちゃんとエッチしたいのに……)


響が我慢の限界に達するには時間の問題だった。

いっそのこと、自分から彼の体に塗り込んでしまおうと、寝込みを襲うことに決めたのだ。




***










時刻は深夜3時半を回った所。

今夜も響の部屋のベットを陣取って眠る上條の元へ、惚れ薬を手に忍び込んだ夜のこと。


「……テメエ、誰の許可貰って俺に触ってんだよ」

「………」


恐ろしいまでの野生の勘でもって、上條朔夜が眼を覚ましたのだ。

それも、かなり低音の声色だ。

これは危うい。


「随分前からおかしいと思ってたんだよ。お前やっぱ俺になんかしてたんだろうが、ああ!?」


そう言って響の胸倉をつかみかけたその時。


「朔ちゃん……ご、ごめん!」


負けてなるものかと、起き上がる直前でベットの上に押し戻し、無理やり彼の唇を塞いだのだ。


「ん……っ!!やめろやボケ!……っそが……」


もう暴力に求めないと、この数年封印してきた腕力でもって抑えつけ、暴れる上條を押し倒す。


「ごめん……朔ちゃん、許して、ね……っ」


そこまでしても、どうしても欲しい。

乱れる上條朔夜が。

あの夜の、甘い吐息が。

掠れた声で「礼央……」と呼ぶ、あの時間が。

万年ヘタレを自負してきた響を、突き動かすのだ。


「お前……っ!!マジで絞めるぞ……んっ……んあぁ……!!?」


物凄い力で暴れる体を必死で組み伏せ、媚薬入りの小瓶を持った手ごと、素早く下着の中に入れる。

焦ったため、小瓶の全てを、上條の下半身に零してしまった。

ひんやりと冷たい液体が、響の手の甲を伝って、上條の男性器に滴り落ちる。


「な……んだコレ……!!ふっ……ぅん……ハァ……ハァ……っお前、何した……」



暴れまわっていた力が抜け、代わりに濡れた吐息が零れる。


「朔ちゃん……ね、俺のこと、好き?」

「ふ、ざけんな……!」


急所に塗りたくられたせいで、急激に抵抗力を奪われたようで、胸板を叩く腕さえも、まるで非力だ。

手首をそっと掴み、ベットの上に組み伏せる。

渾身の優しさでもって口内を舐めまわし、反抗的な息遣いが甘く蕩けるのを待った。


「ん……ふぅ……っふ……ん」


徐々に頬が赤く染まり、切れ長の目がトロンと微睡んでくる。


「朔ちゃん、俺のこと……好き?」

「……ぁっ……す……き……」


―――堕ちた。


「朔ちゃん……っ、ずっと欲しかったんだよ?長い間、俺をおあずけさせたね」


悪い子、と半勃ちのペニスを揉み込んだ。


「ひぃっん……!!」


体は、響に愛された記憶が滲み込んでいるようだ。

ほんの僅かな愛撫にも拘らず、ペニスが大きく痙攣し、ムクムクと頭を擡げながらどんどん大きくなる。


「うぁぁ……礼央……れ……お……っ」


声だけで響の雄も我慢できないほど刺激を受ける。

本当はアナルもたっぷりと可愛がってあげたい所だが、自分に余裕がない。

ぐしょぐしょに濡れた下の服を剥ぎ取ると、媚薬が垂れてふにゅりと柔く蕩けている秘孔が見える。

上條の知らない間に調教された、赤く色づいた穴。

たまらず服を脱ぎ、すぐに中へ押し入った。


「や……っぁぁぁ―――!!!」

「朔ちゃん……ハァ……めっちゃイイ……ああもう、締め付け半端ない!最高……最高だよ」


ここ数日、割り開いていなかったというのに、そこは蜜液に溢れ、じゅくじゅくと収縮を繰り返しながら、まるで処女と変わらないほどの締め付けをもって響のペニスを咥え込んだ。

それからは、本能の赴くまま。

心行くまで腰を穿ち、久々の帝王の体を味わった。


(朔ちゃん……朔ちゃん……朔ちゃん………!!)


堕ちて行く。

上條と一緒に、響の心も。

のめり込んで戻って来れない、深みまで。


END^^;

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