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俺の周りにはミーハーな奴等ばっかで好きだと言いながら他の奴等に平気で媚びを売り体を繋げたら繋げたで自慢話。
だから、あの子もそうだと思ってたら全然違った。
だから、一週間前試しに声を掛けて見た。



『……君、いつも俺の試合見てるよね?』

『えっ?あ、はい。ごめんなさい。』

『?…なんで謝るの?』

『えっ?…なんとなく?』


何となく…って…
ヤバイ。この子面白いかも
しかも、俺が笑うのがよほど不思議なのかポカンとしてる。
その顔があまりにもマヌケだからやっぱり、おかしくてお腹が痛かった。
だから、俺は自然とその子の手を取った。

男のわりに小さくて冷たい手を…

普通いつものミーハーな奴等はここでキャーキャー騒ぐ
けど…その子は顔を真っ赤にしてしどろもどろになって言葉になってない言葉を発していた。
本当に面白い。
だから、普段使われてない場所に連れてった。
そこは俺とアキのお気に入りで尚且つグランドがよく見える場所


『あの…他の皆は?』

『あー今日は居ないじゃない?』


…嘘。
ここは俺とアキしか知らない場所。
他の奴等が来るワケがない。
それを聞いて疑うワケでもなく
そうなんですか…と納得してしまう辺り多分、この子は素直な性格なんだろうなって思った。
確かにアキが言ってた通りミーハーな子には見えない。

なら、どうして?
疑問が残る。
でも、何となく分かる。
この子の反応は分かりやすいから…


『…ここならよく見えるよ。』

『えっ?』

『俺を見てたでしょ?』


自意識過剰とも取れる言い方。
我ながらあっぱれサッカー部には俺以外にも居るのに…


『え、えぇぇえ!?』

『バレてないと思ったの?』

『あ、えーと……はい。ごめんなさい。』

『……なんで謝るの?』


あれ?俺、さっきと同じこと言ってる?


『謝るの癖?』

『癖?』

『さっきから謝ってばっかりだから…』

『あー多分、癖?なのかな?』


うん。癖だよね。
それも無意識の


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あきゅろす。
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