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4【輝視点】


「……今日は来てないみたいだな?」

「?」

「あの子探してたんだろ?」


ニヤニヤとやらしい笑みを浮かべながら近付いて来る従弟に俺は舌打ちした。


「…お前さその癖直せよ。」

「癖?」

「舌打ち」


あ、またやってたのか…?俺

従弟のアキは浅くため息ついて持ってたペットボトルとミネラルウォーターを俺に渡した。

従弟の朝比奈 アキ【あさひな あき】は俺と子供の頃からずっと一緒につるんでる。
どちらかと言えば子供っぽい俺と違ってアキは大人だ。
考え方というか雰囲気が…
そんなアキだが俺と同じく学校でアキを知らない奴は居ない。
サッカー部で活躍し尚且つ目立つ容姿の為、嫌でも目立つ
アキは俺と違って目立つのが好きじゃない。
でも、俺の為という言い方はおかしいが一緒に行動してる。
俺一人だと色々と大変だから…


「まぁ、俺の前だからいいものの
お前はここの王子様なんだから舌打ちはするなよ?」

「……その言い方やめろよ。」

「悪い悪い。
でも、王子様だろ?」

「学校に沢山のセフレが居るのに?」


皮肉を込めてアキに言えばアキの綺麗な顔が歪んだ。


「…ごめん。」

「謝るのは俺じゃなくてお前を好きだと言ってる奴だ。」

「…あいつ等は体だけ繋がってれば満足な奴等で心の底から俺を愛してなんかないミーハーな奴等ばっかだ。」

「まぁ、そうだけど…中には居るかもしれないだろ?
例えばお前が探してるあの子とか…」

「…別に探してなんかない。」

「あーはいはい。」


苦笑を浮かべるアキ。
口ではこいつに勝てた試しがない。

俺達の言うあの子とは名前も知らない普通の子だ。
ここの学生という以外知らない。

最初に見つけたのはアキだった。
俺はそれまでその子の存在すら気が付かなかった。


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あきゅろす。
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