[携帯モード] [URL送信]
10
「…後で謝っとくか…」

「別に謝らなくてもいいじやん?」

「でも、高校生にもなって男に頭を撫でられるのは嫌だろ。」


俺ならごめんだ。


「うーん。なんつーか…
輝が嫌がってないんだからいいじゃん?
まぁ、そのお陰でギャラリーは大変だけど輝もあのギャラリーの反応が嫌なだけで多分、嫌がってはないと思う。
それにアキが誰かとスキンシップ取るのも珍しいし」

「もしかして、俺輝だけか?」

「……本当に自覚なかったんだな。」

「輝もそこら辺はなんていうか自然だったからな
お前等は本当に仲が良いよな」


今ほど木村の笑顔が腹立つと思ったことがない。
でも、今後は気を付けなくちゃな
ふと、屋上に視線を向けると先程までじゃれ合ってた二人はまた、何やら話し出した。

正直、輝が興味持つなんて思わなかった。
と いうか俺が言わなかったら永遠に気付いてないと思うし…
何がそんなに興味を引いたのか…
多分、あの時途中俺が邪魔した前後に何かあったんだろうけど…

あの時の少年は正直、普通だ。
まぁ、可愛い顔はしてたけど…
輝が今まで抱いて来たタイプと真逆な気がする。
なんというか…何も知らなそうな
まぁ、何も知らないってワケじゃないだろうけど…
純粋な子なのは見てて分かる。
それにしても…


「…なんか周りいつもより騒がしくないか?」

「……お前等のせいだって」


いや、たかが輝の頭を撫でただけだそ?


「…アキさんよ。
君はもう少し周りのミーハーいや、腐男子の知識をもっとだな……グハッ!」


…木村。
毎度、思うが…お前ドMだろ。
そして、真田。お前は加減してやれ
木村。喜んでるから……


「気にするな。くだらない事だ。」

「いや、けど…」


その後、真田から聞いた事実に俺は固まった。


「あ、アキが固まった。」

「まぁ、アキはそこら辺疎いというか関心がないからな。」

「自分の無意識の行動が自滅行為に繋がるんだもんなぁ。しかも、従弟とデキてるなんて言われたらな」

「ここの奴等はおかしな奴等ばっかだからな」

「輝は知ってるのかな?」

「……さぁ?」

「おーい。いい加減にしろー
朝比奈もいつまで固まってるんだ?」


…部長。
俺、しばらく休みたいです。
そして、その噂を流した奴と何やら本を書いてる奴等を殺したいです。
なんでよりにもよって……




[*前へ][次へ#]

10/11ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!