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「…ねぇ?なんで喧嘩するの?」

「は?」

「なんでって…」


いつの間にか近くにやって来た柊が俺の隣に立っていた。


「この顔バカにされたから?」

「っ!」


柊の冷たい手が俺の頬に触れた。
俺はそのあまりにの冷たさに肩が震えてしまった。
それを見た柊は一瞬、驚いた表情を浮かべたけどそのまま手を滑らせて笑った。


「……可愛い顔が台無しだよ。」

「っ!可愛くねぇ!」


俺が一番、言われたくない言葉。
それを言われて俺はついカァとなり、柊の手を払い除けた。


「…可愛いって言われたくない?」

「……当たり前だろ。」

「…残念。可愛いのに」


こいつまだ言うか…と思ったがこういうタイプの奴は何を言っても仕方ないので無視することに決めた。


「遥」

「なっなんだよ?」


突然、俺の名前を呼ぶからビックリして振り返った。


「今度、怪我したら俺の所においで傷を手当てしてあげる。」

「……いらねぇよ。
こんなの舐めとけば……!?」


ペロッ……


柊はあろうことか俺の唇を舐めた。
俺はしばらく何があったのか分からなくて固まった。

えっ?
こいつ俺の唇を舐めた……よな?


「ん、やっぱり血の味は美味しくないね。」

「///ななな何しやがるっ!」

「舐めとけば治るって言ったから舐めたんだよ?」

「だ、たからって本当に舐めることないだろっ!」


こいつ絶対バカだ。
俺もバカだという自覚はある。
でも、俺の場合は勉強に関してバカでこいつは根本的にバカだ!



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