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「スゴい。百面相」

「あの、話は…」

「あーそうだった。
一応、自首してきたのはこの子達だけど全員居る?」


自首って…
色々と言いたいことがあったけど…
とりあえず、俺が記憶した限りは居る。


「こいつ等どうなるんですか?」

「う〜ん。
一応、犯罪紛いな事はしたからね。
本当なら警察に通報したいけど…
こっちも表沙汰にはしたくないからね。
退学ぐらいは妥当だろうね。
君は未遂だけど…媚薬なんてモノ手に入れたんだからさ」

「そうですか。」

「君は止めないの?」

「何をです?」

「梓君はそういうの嫌がってたけど…」


確かに梓なら止めるだろうな。
でも、俺は梓ほどお人好しじゃない。


「強いて言うなら残念ですね。」

「?」

「あいつ等全員ボコす気だったのに…」

「ククク。なるほどね。
輝やアキが先に制裁加えといて正解だったわけだ。」


何が会長のツボにハマったかは知らないが…会長はよく笑ってた。


「いやね。輝とアキが梓君と違って君はじゃじゃ馬だからまず回復したら犯人捜してボコボコにするからその前に俺達でなんとかしたいからって僕の所に来たんだよ。」


アハハと笑う会長に俺は笑い事じゃないとムッとした。
確かに梓と違って俺は大人しくするタイプじゃない。
でも、じゃじゃ馬って…


「…だから、言ったでしょ?」

「?」

「君も気をつけた方が良いって」


会長は先程まで笑ってたのに真剣な表情で俺を見た。


「分かってます。」

「どうだかね。」


今回ばかりは何も言えない。
だから、黙って会長を見つめてると会長は何故か笑った。
それも、少し穏やかな表情で…
そんな会長の顔は初めて見たから俺は少しマヌケな顔してしまった。


「…なに?」

「いや、会長の穏やか表情は気持ち悪いなって…」

「………君、失礼なことさらっと言うよね。」

「会長なんて笑顔でズバズバ言うじゃないですか」


紅茶。旨いな。


「…本当に警戒心ないよね。
梓君も君も…」


肘をついて言う会長。


「……なんか入れたんですか?」

「うん。眠り薬をね。」

「は?」


今、なんて言った?
肯定したよな?


「紅茶って誤魔化せるんだよ?」

「いや、そうじゃなくて…」

「大丈夫だよ。
寝てる君を襲ったりはしないからちょっと、アキをからかうだけだから…」






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