温度差。
保健室2
「ん……と…ゆき」
甘えるように先生が末宮君に覆い被さった。
「―――疲れた。動いて」
そう言われると末宮君は上になって先生の身体を揺する。
(やっぱり末宮君だよね)
二人って付き合ってたの?
まぁ末宮君は格好いいから、ボクの『親衛隊』なんかやってても周りがほっとかないだろうけど。
よりによって『保健室の先生』って…
(ベタっていうか…ひゃ〜、なんかエッチな感じ)
「最近回数多くないですか?」
「……あっ、ぁ……そ、う?」
先生は色っぽい息を漏らしながらふふっと軽く笑った。
「うーん……ヤリ溜め?」
「なんすかそれ」
呆れたように末宮君はそう返す。
「だってキミ、もうすぐ卒業しちゃうでしょ? 次の相手も……まだいい子見つからないし」
次?
「あーあ、キミ結構お気に入りだったんだけどな」
当面はキープで我慢かぁ。と、それほど残念でもなさそうに先生は言った。
「セフレにキープもなにもあるんですか?」
セ、フレ……?
「―――あるよ。僕はね」
そう言った先生の声は、酷く冷たく感じた。
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