綴
夕暮れ
夕暮れに吹かれて街を見上げてみれば
なぜか貴女と出会った場所へ足が向かう
つまづきかけた途の欠片に後ろ髪ひとつ
影はすべてを押し流すように伸びていく
退屈な日々があの雲のように流れていく
あの雲のように失った日々は戻せないのに
手遅れた言葉が愚かという名で吹き荒れてる
読み返した手紙が
未だに僕に語りかけてくる
夕暮れに吹かれて街を見上げてみれば
なぜか貴女と出会った場所へ向かう
夕暮れとは名ばかりの雨上がりの暑さのなかで
焼けた空だけが泣きはらした顔隠してる
夢を見る時間にはまだまだ早すぎる
なぐさめにもなりゃしない切なさ捨ててこなきゃ
僕のまわりの季節の変化は早すぎて
思い出をしまい込むために現在に立ち尽くす事など
どんなに走っても追いかけることは出来ないけど
僕が変わり行く為に今一度確かめてみたいんだ
夕暮れに吹かれて街を見上げてみれば
なぜか貴女と出会った場所へ向かう
夕暮れが走る夜の帳が降りてきて
僕と貴女の芝居もこれで幕を閉じる
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