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ハトアリ.クロアリ小話
花1
「二人共…また、花を取って来たのね」
「見て見て、お姉さん」
「結構綺麗だよ。」
ピンクの湯船の大浴場
気付けば、花が大量に浮いている。
「お風呂掃除…大変よ。これ…」
花風呂。
まぁ綺麗と言えなくは、無い。
「後先考え無いのは、若い証拠だよ。
お姉さん」
「ま、僕等が掃除するんじゃ無いしね」
花びらや、花が浮かぶ中で双子が笑う。
「…思ったより、花が似合うわね。二人共」
湯船に散る花を手に、二人の頭に飾る様に掲げてみる。
中々可愛い。
「えー、似合わなくて良いよ」
「僕らより、お姉さんの方が似合うから。」
口々に言われ、各々違う花を手に両側から飾られる。
ちょっと、笑いかけてみたりして。
「似合う?」
「うん、すごい可愛い」
「僕の花の方が、似合うよ」
「違うよ。お姉さんは
こっちのが似合う」
お互い譲る気は、無いらしい。
「「お姉さんは、どっちが好き?!」」
勢い良く聞かれ、いつもの様に抱きつかれた。
が、場所が悪い。
勢いに負け、倒れれば
湯船の中に三人で沈んでしまう。

「…‥〜っぷはっ」
双子に引っ張られ、ザブッと頭を出す。
勢いつき過ぎて、死ぬかと思った‥
けほっ、とムセながら息をすると。
二人が慌てて謝って来てた。

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