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ハトアリ.クロアリ小話
ある日のちいさいお姉さんと僕等
小さい、お姉さんは
割と何ていうか、ビックリしない風に見える。
例えば、僕等が不意に大きくなっても

大きな目を瞬かせ
小さな手で僕等の顔を触ったりすれば、もう平気みたいだ。
大きいお姉さんは、僕等が大きくなる度にビックリしていたから
…同じ、お姉さんなのに
何が違うんだろう
「お姉さんは、僕等が大きくなっても驚かないね」
抱き上げたまま、ペタペタと
顔へ小さな手で触れてくるに任せて問うと
きょと、とした顔で動きが止まった
「ちょっとビックリする
でも、ディとダムでしょう?」
どっちでも二人だもの
ニコニコと。
小さくなった、お姉さんでしか見れない
無邪気な笑み
僕等、ロリコンな趣味は全く無いと思うんだけど
お姉さんが、こんな風に笑ってくれるの大好きだ
「く、くるちぃー」
あ、失敗
つい抱き潰しちゃう所だった…
腕の中でバタバタ暴れる、お姉さんも可愛い。
ごめんね。
涙目でも頬にキスをして謝れば、仕方ないなぁ
って許してくれる
そこは、同じ
「お姉さんは、大きくなった僕等の方が好き?」
「?どっちでも好き」
不思議そうなまま即答され、嬉しくなる。
「あ、でも大きいときのが、高いから楽しい」
「…ああ、目線が」
言われてみれば、そうかな。
僕等は、手足が伸びて敵を殺しやすい位しか考えなかった
「エリーちゃ、の肩車も好き」
にこにこと
思い出したのか機嫌良く言う、お姉さん
「僕等だって好きなだけ、肩車したげるよ」
「ひよこウサギの肩なんか乗らなくて良いから」
抱っこから、肩車すべく小さきお姉さんを両手で持ち上げる
「…………」
「どうしたの?お姉さん」

大人しく肩に足を掛けた、お姉さん
ぺたぺたと小さな手が頭や耳に触れる
「…ピコピコ動く、お耳ない…」
とっても残念そうな口調に僕等の力が抜ける
「高いのは同じ?」
「……うーんと…」
言いにくそうな、口調に高さも足りないと分かる

…とりあえず
ひよこウサギの耳を引っこ抜いて
足を切って背を短くしてやる
兄弟と目が会話しながら、僕等はグと斧を握り締めた。



201210月
超久々新作
…オチなくて申し訳ないです

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あきゅろす。
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