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ハトアリ.クロアリ小話
戦利品1 ちびアリスシリーズ
「「明けまして、おめでとう。お姉さん」」
「おめれとう。ディ、ダム」
カウントダウンで年越しをして。
眠たそうな、お姉さんと頬にキス。
勿論、その後は三人で寝て。
また、明けましてのキス

僕等は、お姉さんが小さくなっちゃってても
間違い無く恋人で。
キスだって遊ぶのだって、ご飯だって何だって僕等の優先は、お姉さん
…なんだけど。
「おめれとう、ブラ、ド。エリーちゃ」
可愛い可愛い新年の赤い生地の着物を着た
小さなお姉さんが、ボスとひよこウサギにキスをするのを見て。
お姉さんの優先を疑いたくなる
「おめでとう、お嬢さん。さ、お年玉だ」
「今年も宜しくなー。ほら、俺からも」
ポチ袋とかいうのを、手渡されて
お姉さんは、もう一度頬にキスを。
「て、お姉さん。そんなちゅーしないで良いから」
「ひよこウサギに、そんな接触したらバカになるよ」
僕等は慌てて抱え上げると、大きな目が不思議そうに見つめてくる
間違いなく分かって無い顔で。
「バカ、なんない」
「なるよ」
「うつるんだから。そんなちゅーしないで良いよ」
「誰がバカだっ誰がっ」


「でも、エリーちゃ好きだも」
だから良いの。
にこにこ笑い言う、お姉さんに
ひよこウサギは、感極まれりな顔をしてる。
「お正月の、ごあいさつするの」
手の中から降りて、てってってーと走り出す
「ご挨拶って…」
「どこ行くの?お姉さんっ」
役付きには、済んでるよ。
声かけながら、僕等も走り出す。
屋敷には、構成員の役無しが一緒に住んでいて
荒事が無い時は、メイドみたいな仕事状態。
顔も分からない、覚える気もない役無し。
お姉さんは、ちゃんと覚えてるらしい。
「おめれとう。今年も、なかよくしてね」
「おめでとうーございます〜」
はい。どうぞー
走ってる間、余り親しく無い相手には立ち止まり
ぺこりとお辞儀を
親しい(らしい)相手には腰に体当たりし
抱っこと共に、ほっぺにちゅーを。
どちらにしても役無しは、嬉しそうにして
ボスを真似るのか、ポチ袋を差し出す。
「てか、ちゅーなんてしないで良いんだってば」「お姉さんは、僕等にだけしてれば良いの」
ポチ袋を手渡され。
いいの?有り難う。
と役無しに笑顔を向ける、お姉さんを
抱え上げる。
「……ディとダムは、しっとぶかい?」
「…どこで、覚えたの。そんな言葉」
「恋人を大事にしてるダケだよ。お姉さん」
おひめさまから。
返事に、化粧おばさんは次会ったら殺す。
心に決めて抱き上げた、お姉さんを見る。
小さな手が延びて、頬を撫でられた。

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