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ハトアリ.クロアリ小話
君と4
殺さないとね。
楽しそうに双子は、笑う

「け、怪我、しないでね?」
門番な双子
彼等を殺して、エリオットを殺さねばブラッドまで
たどり着かない
強いのは承知してるが、心配で不安になる。
「大丈夫だよ」
「役無しは、何人来ても役無しだから」
鬱陶しくは、なるけど
大丈夫
笑顔に安堵の息を吐く
他の人を殺す話をする二人
その二人の方の安全を願う私も、大概おかしくなってる気がする
部屋へナイトメアが戻って来た
トレイにはカップが三つ。
ちゃんと三つ共ココアだった
「飲み給え」
双子と私の分。
湯気立つカップを手に取る
「有り難うナイトメア」「「いただきまーす」」
マシュマロが浮いて甘い液体を口へ運ぶ
息を吐く
「意外だね兄弟、普通に美味しいよ」
「本当だね、血も入ってなさそうだし」
双子の言葉にナイトメアが憮然とした顔になる
「失礼な。私は何でも出来るんだ」
…私の考えを読んでココアの淹れ方を覚えたのは、内緒にしといてあげよう

楽しくなって笑みが浮かぶ

髪を、ひと房取られる。ナイトメアだった
彼と目が合う
「君は、ずっと塔にいるべきだ…
私もグレイも、そう思ってる」
真面目な口調
素直に頷きかけた
が、更にナイトメアは続ける
「大体、他の滞在場所にいたら
私は心配で心配で…
君は、塔で毎日私と一緒に寝るべきなんだ」
ブハッ
双子がココアを吹いた
ガシャン、ゴツ
違う場所でも嫌な音が聞こえた
顔が真っ赤になってしまったのが分かる
「こっっ腐れ夢魔っ」
気づけば、右ストレートを放っていた
「?!グハッ、な、アリスっ何をするっ?」
「せっ、せっかく、ちょっと見直したのに」
台無しじゃないのよーっっ

塔の中いっぱいに私の声は響いたらしい

その日からナイトメアとブラッドへの刺客は
倍になった、らしい。

私の知った事じゃない。


end

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あきゅろす。
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