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ハトアリ.クロアリ小話
2ちっちゃい双子1
「はい、あーん」
語尾にハートマークの勢いで、双子の口へ同時にクッキーを運ぶ。
普段より小さくなった二人が、口を開けてクッキーを食べる
ちょっと膨らむ頬が可愛い。
にやにやしてしまう
「お姉しゃん、ほっぺ緩みっぱなし‥」
「小さい僕等、そんなに好き?」
「大好きっ」
問いに、グッと拳握り即答する
「お姉しゃん、クッキー‥」
「あ‥」
しまった。握り潰してしまった
手の平には、崩れたクッキー
双子が手を覗き込み
崩れたクッキーを、私の手より小さな手で摘み食べだす
「く、崩れて無いのあるから‥二人共」
慌てて空いている手で新しいクッキーを取る
「こっちも、美味しいよ」「お姉しゃん作ってくれたんだし」
‥‥リスとかに手の平から食べさせてる感覚
と、いうか光景‥‥
いつもの様に斧を持っているにも関わらず
全然気にせずに、自分から抱き締めたくなる
可愛いさ
‥口の周りにお菓子零してるのが可愛いく見える自分って‥
しみじみショタコンだわ‥‥
まぁ、双子は私より年下で普段からショタコンと言われれば
それまでなんだが‥
あー‥耳とか耳とか耳とか尻尾つけたい‥
ボリスに頼もうかしら‥
あんなファー持ってるんだから、良い生地を手に入れれそうだし‥「‥欲望に果てって、無いもんだね。兄弟」
「まぁ、無いよね。」
二人の言葉に、我に返る
ジッと見つめられて慌ててしまう
「くっ‥口に出してた?」
「うん」
「バッチリ」
顔が恥ずかしさに赤くなり、聞かれた内容に青くなる
「‥お姉しゃん器用だね‥赤くて青いよ」
「大丈夫?」
ぺたぺたと小さな手が頬や額に触れ
顔を覗き込まれ、普段より幼い顔と視線が合う

「耳とか耳とか尻尾つけさせてくれるなら」
大丈夫
表情筋は、緩みっぱなしだ
双子が顔を見合わせ、首を傾げる
「耳‥‥ボリスみたいの?」
「ピアスみたいのは嫌だな、ネズミだし」
ボリスの尻尾は、欲しい
二人の会話を笑顔で聞いてしまう
普段なら、心の中でも口に出してもツッコむが
それも無い。
小さい二人が顔を突き合わせ話す様子を
見てるだけで楽しい
‥耳と尻尾つけてくれたら、もっと楽しいんだけど
脳内で付ける
間違いなく可愛い
誘拐されんばかりの可愛いさだ‥
まぁ、誘拐するとしたら真っ先に私がすると思うが
無意識に双子の頭を撫でている。
調度、耳を付けようか。と言う辺りを。
「尻尾は、僕あるよ」
ほら。
と、結わえた髪を手にピコピコとディーが動かして見せる。
「全然足りないから」
キッパリ
しかも真顔で言い切ったわ…私。
言ってから、冷や汗が出てしまった
「足りないんだ」
「足りないんだって」

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あきゅろす。
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