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ハトアリ.クロアリ小話
1ちっちゃくなった双子
「「おねーしゃーん」」
聞き慣れた声
可愛い、時折大っきくなり格好良い
私の大好きな双子の声
気づけば無意識に笑顔になって振り向くが
いつも視界にいる筈の二人がいない
「‥‥ディー?ダム?」
きょろきょろ見回せば、スカートをツンツン引かれ下を向いた
「こっちだよー」
「僕ら、こっちー」
瞬く
スーツのまま、いつもより小さくなった二人
てか、胸位までしか育って無い‥
脳が、まともに考えてたのはそこまで
ガバッと二人に抱きついて、二人共腕に収める
「可愛いっ可愛いーっ持って帰る!」
気分は人さらいだ
可愛い物や耳や尻尾を愛してる私には
堪らない可愛いさ
「‥おねーさん、僕らのお家は、ここだよ‥」
「いっしょに、住んでるんだから‥」
子供の時より、ほんの少し甘い舌足らずな感じ
目一杯抱き締め頬ずりする。
「そうだけどっそうなんだケドっ」
持って帰りたいんだものっ
間違い無く、端から見たらバカ女だ
が、小さい双子が可愛いくて脳内もそれ所じゃない
凛々しい双子
可愛いトコも沢山あるけど、顔つきなんかは凛々しい二人
今は、幼さが増して
ただ甘い。
斧は、変わらず持っているのだが
気にせずに抱き寄せる。
「‥おねーさん、やっぱりショタコン?」
「僕ら、狙ったとはいえ‥ちょっと複雑だよ‥」
ぺたぺた
小さい手が頬に触れて来る
首傾げ見つめられ
言葉にならない
身悶える
「かーわいいー。だって、すごく可愛いわよ」
間違い無く ウサギになったペーターを倍以上凌ぐ可愛いさだ
ちまちました手を触れば、やわやわ握りしめる
癒される‥
「‥部屋に持って帰っていい?」
既に両脇抱える勢いなんだが、一応尋ねてみた
「‥‥いっしょに、寝てくれる?」
「おねーさんの、お部屋だよね」
いつでも入っていい?
私の部屋は、基本的に一人で寝たい時なんかに使っているので
許可無く勝手に入らぬ様に双子や、他の人には伝えてあった

僕ら、好きな時におねーさんのお部屋入っていい?
ジッと小さい双子が私を見つめ
私の手より小さな手の平が頬や腕に触れて来る
へにゃり頬が緩む
コクコク頷く
「やったーお許しが出たよっ兄弟」
「お姉さんの部屋の出入り解禁!」
腕の中の幅が広がる
変化自在な双子は腕に収まり切らない
大人になっている
瞬いて慌てて身体を離そうとすると
大っきくなった二人に直ぐ様抱き締められる
「有難う。お姉さん」
「僕等のお願い聞いてくれて嬉しい」
ぎゅーぎゅー抱き締められる
「だ、苦し‥ひどいっ騙したわね二人共っ」
逞しい身体に挟まれる
さっきまでの可愛いらしさは、欠片も無い
「騙して無いよ」
「僕らがお姉さんを騙すなんて
そんな事するワケないのに」
大っきな双子に意外そうに見下ろされ
格好良い顔に、悔しさで歯噛みする
「ちっちゃい二人以外は、自由に出入り禁止っ」
悔しいままに叫べば、えーっと不満な声が上がる
「大っきくても、僕らに変わりないのに?」
「ひどいや、お姉さん」
凛々しい顔が近づく
自分の頬が赤くなってくのが分かる
「絶対、絶対ちっちゃい時以外は禁止っ」
拳を握り、大きな声で言い切った




end

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