お前は俺を愛してない 10 1人で見る とは言ったものの…… 「ココ…何処?」 地図か何かを叔父さんから貰っておくべきだった。 「ま、とりあえずフラフラしてれば、何処かに辿り着くでしょ!!」 そう思い、俺はまた歩きだす。 「あっれ? そこの君、何でそんな所居んの?」 後ろから、誰かに声をかけられた。 「えっ!?まさか立ち入り禁止とかでした!?」 俺は反射的に彼の方を向く。 「いや、別にそういうんじゃ…………ヒロちゃん!?」 「……え?」 え〜っとぉ… こんな美形の知り合い、居ましたっけ? 「ヒロちゃん!?ヒロちゃんだよね!?」 俺の心の質問など気にせず、美形の彼は、俺の体をユサユサ振りながら問いかけてくる。 「え…あの〜……どちら様で…?」 「俺だよ!!小6の卒業式の時転校した貴弘(タカヒロ)!!」 「…あぁっ!!タカ!!」 そういえば、荷物の準備をしている時、こいつと写った写真あったな。 「何だ〜。見ためすんげ変わったから気づかなかった!!」 「ん〜そう?まぁあれからケッコー成長したし、髪も染めたし?」 「ってか身長高っ!!絶対185cmはあるでしょ!! 俺なんか165cmだぞ!?もう泣きたい…」 昔はほとんど同じ位の身長だったのにな… ってかむしろ俺の方が少し高かったのに… [*前へ][次へ#] [戻る] |