[通常モード] [URL送信]
絶賛放浪中
自称神は言った。この世界で生きる為にはせめて身を守れるくらいにはなれと。





「なんか気功しか浮かばないんだけど。兄さんあれでバリアみたいの出してたよね。」

「そうなのか。」

「ええ。武器を扱える自信は無いし、集中力ならなんとかなりそうだし。」

「じゃあやってみろ。」

「いやでもどうやるかよく……って誰!?」

「あ?」



独り言の最中、いつの間にか会話に参加している人に気が付いた。綺麗な顔に露出の多い服で頬杖をつきながら偉そうにしている。



「ひ…卑猥…」

「失礼な奴だな。俺は観世音菩薩様だぞ?」

「観世音…菩薩?本物?」

「ああ本物だ。」

「ほ、本物の神様きたー!会いたかったです!」

「そうかそうか。お前を此処に連れてきた奴も本物だけどな。」

「え、知り合い?」

「神様だからな。」



菩薩様が何故いるのか、それはお前が面白そうだったから…だそうだ。ついでに気功術も教えてくれると言う。





「違う違う、もっとこう…。いいから言った通りにしてみろ。」

「こうですか。」

「そうそう、良い子だ。」



この人(人ではないが)の性格のせいか、菩薩様といると楽しい気分になれた。とても頼もしいし、気功術も徐々に会得できているし、流石神様といったところか。



「璃音、ちゃんと生きろよ。」

「菩薩様が言うなら、生きてみます。」



例えばこの先、終われるときがくるまでは。

[*前へ][次へ#]

18/20ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!