縁切りの神様
一夜の過ちJ
なのに
此の男の手技は、自暴自棄になった京を簡単に自由になどしてはくれなかった―――
「な、業平はんっ!!それ、いややわぁっ///」
「どうして??」
「あぁっ!!んん、あきまへんっ(ダメです)なしてそないな風にあんじょう(上手に)弄うん??(いじるの)」
「其れはね、京の可愛い声が沢山聞きたいからだよ」
「ッ///」
繋がったまま、器用に京の性感帯を刺激してくる。
其れは硬くなった胸の突起や、下半身にぷっくりと小さく誇張する花芯だったりと様々で
キュウッと強く抓られたり
時折打って変わって優しく、撫でる様に愛される
たった其れだけの愛撫で、情けない事に初心者だった京の身体の熱は痛い程苛烈していった。
「あっ、あ‥なりひら…はん!!どないしよう(どうしよう)えろうけったい(変)な感じ、どすえ‥‥」
「成る程ね」
彼女の言葉を受けて、柔らかく
しかし心底嬉しそうに笑みを零す業平。
勿論、浅い律動はそのままで
先ほどとは打って変わって余裕さえ伺えそうな彼の笑みに、京は悔しい様な愛しい様な、そんな複雑な表情を浮かべる事しか出来ない。
「なして、そないに‥ほっこりしてはるの??(落ち着いているの)」
「そうかな??別にそんな事はないけどね」
「そやかて……」
昔からそうだった。
どんな時も、無駄に落ち着き払って決して弱味を見せようとはしなかった。
だからこそ此の男が苦手だったのに―――
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