縁切りの神様 貴方を想うからこそF 「亜由美!!こっちに来いッ」 「きゃっ///」 急に腕を思い切りグイ、と引っ張られたかと思ったら 「……もう離さないぞ」 「!!」 ギュウッと頭から強く抱き締められてビックリさせられる。 更に 「やっぱりダメだ。俺にはお前の居ない生活なんて耐えられない。一緒に…留学先へ来てくれ!!」 兄である男が必死な声色でそんな事を言い出したので。 一瞬兄の言葉を良く理解出来なかった娘は首を傾げ 「……‥え?!」 と、驚くばかりだった。 其れでも、兄である男が真顔で 「お前の事を‥愛してるんだ///」 などと言い出すから。 「〜〜〜っ///」 ボンッ、と爆発しそうになるくらい顔を真っ赤にした娘は、兄から受けた予想外の告白に目眩さえしそうだった。 だけど、嬉しさが勝ったのか急に涙腺がウルッと緩んでしまい。 「…私だって!!兄さんの事が―――」 結局勢いに任せて、長年封じていた己の気持ちを白日の下に晒す事となるのだった。 [*前へ][次へ#] |