縁切りの神様
其れを運命と呼ぶのなら②
「驚かずにまずは儂の話しを聞いて欲しい」
「…‥‥」
そう言って、父である男はふぅ。と重い息を吐くと何を思ったか突然こんな事を言い出したのだ。
「実はお前には腹違いの妹が居るのだ」
と。
其の瞬間、宗貞の目が点になったのは言うまでも無い。
「は‥‥…?!」
元々リアクションに乏しい宗貞は切れ長の瞳をこれでもか。と言うくらい大きく見開いてみせた。
そして、内心激しく動揺しながらも
「どういう事ですか??ちゃんと順を追って説明して下さい」
と、鋭い口調で突いてやれば
「すまんすまん、其れもそうだな。ではちょっと昔話をさせてくれるか??」
先程から表情の硬かった父親の顔付きも幾分か和らいだので。
まだ事情の良く呑み込めない宗貞もリラックスして彼の話しを聞く事が出来るのだった。
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