5 [side仁] ゆっちゃったよ〜!! 思わずクチに出して焦る俺。 おそるおそる顔をあげて、優がどんな顔してんのかと思ったら… 手が伸びてきて、俺の目元を拭った… テンパってた俺は知らない間に泣いてたらしい… キモくないのか? 男が男を…なんて… 「いつからだよ?」 『わかんねー…気付いたのは、おとといくらい…』 「…お前、先に帰った日か… 何か様子が変だと思った… 休みなのに電話もこねーから心配してたんだ。 ずっと悩んでたんだろ。お前のことだから。」 『キモくねーの?俺の事…』 聞きたかった事… 否定されるだろーが、否定されたら俺どーなるだろー? 心臓がバクバクいってる… [side優] 「そんな事思わない。 お前はお前だ。」 俺はそう言って、目の前の仁を抱き締めた… 今にも倒れそうに青くなってガタガタ震えてるんだよ、こいつ。 かわいーじゃん。笑 よほど俺に否定されるのが怖かったんだろーな… 仁の震えが止まるまで、暫らくそうしていた。 [side仁] ふわっと優に抱き締められた… 何が起こったのか!? 俺、震えてるのか?… 優は何も言わず、俺が落ち着くまでそうしていてくれた… どのくらい時間がたったんだろう… 俺は緊張が解けて、そのまま眠ってしまったらしい… 俺いま何処に?… あれ…ベッド? [前][次] [戻る] |