POETRY 正義と悪 人の心には正と悪が存在するという。 また、正の中に必ず悪が存在するともいう。 どちらが真実なのだろうか、時々そう考える時がある。 この世界の始まりは、火に包まれていた。 だが人は、その火から鉄、食物を作り出した。 それが正である。 しかし、やがて時を経て争いが起こり、鉄は人を殺す道具に、食物は人から奪うものに変わっていった。 それが悪である。 人は元々、塵から作られ、その塵に神が生気を吹き込んで誕生したとされている。 よって、人は、その1つ1つが極めて細分化された神であり、それぞれが神と同格の存在であるという。 ならば、神が絶対的な正の存在ならば、その化身たる人も同じく正なのではないのか。 …きっと何時までたとうと答えは出ぬのだろう [前へ][次へ] |