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「んぁ……は‥ぁっ」
薄暗い室内に響き渡るのは、ニコラスの甘い喘ぎ声と、淫らな水音だけ。
「ラミエル指、冷た……ぅあっ」
「そうですか?……ならば、旦那様の熱で溶かしてください。」
よく慣らされたニコラス身体は、ラミエルの細い指をいとも簡単に飲むこんでゆく。
「ふふ……体の芯まで、ぜーんぶ、溶かしてあげるよ。」
「それは楽しみだ。」
楽しそうに艶笑するニコラスの唇を奪って、自分の微笑を隠す。
「ふぁ……んッ」
「嗚呼‥もうこんなにしてしまって……」
自分の下で舌足らずな嬌声を上げるニコラスに煽るように囁く。
「私の指だけで、そんなに感じてしまわれたのですか?」
「別に、……感じてなんか、ぁっ」
頬を赤く染めながら強がるが、身体はしっかり
その指に、その声に反応してしまう。
「んんんっ…ラミエルっ……ぁッは‥や、くっ」
「どうなさいました?」
薄く笑みを含みながら、ラミエルは身体のいたるところにキスを落とす。
「はやく…して…ぁっ」
華奢な身体を震わせながら焦れる様子に、ラミエルは満足そうに目を細める。
「だから何がです。さぁ、そのお口で仰って。」
「ん……は、やく、ラミエルの……を、頂戴っ」
潤みきった瞳、どこまでも深いマリンブルーだった。
ラミエルだけを見つめて、ラミエルだけを欲する。

純粋な瞳。
しかし、穢れた瞳。

その目蓋に口づけをしてから、ラミエルはそっと耳元で囁く。

「承知しました、旦那様」

ニコラスの耳朶に、低く響く。
いつものラミエルのようで、まるで違う声だ。
ニコラスはその声に、ふふっと甘く喉を鳴らした。



「もっと僕を欲しがって」






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あきゅろす。
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