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「本当に椛は可愛いね。椛以上に可愛い子はいないって断言してもいい。さすが俺の妹だ」

「お、お兄ちゃん!恥ずかしいよ!」


切原君がいるのに!と顔を真っ赤にさせる。蓮二君の前では…残念ながら毎度のことだ。
本当になんでお兄ちゃんはこんな私を可愛い可愛いと言うのだろうか。私はお兄ちゃんのように素晴らしい美貌もなんにもないのに。うぅ、と顔を真っ赤にさせている間にもお兄ちゃんは可愛い可愛い、と言いながら私を抱きしめる。


「あれほんとに幸村部長っスか…?」

「残念ながらそうだ」

「っていうか、え、今お兄ちゃんって……お兄ちゃんんんん!!?」


切原君の叫び声に肩をびくりと震わせると同時にお兄ちゃんが私から離れる。お兄ちゃんの顔を伺ってみれば背筋が凍るような笑顔を作っていて。
逃げろ、切原君。


「フフフ、お義兄ちゃんって言ったのかい、赤也?それは何、俺から椛を取ろうと?ふざけるのも大概にしなよ。椛は誰にも渡さないから。椛を絶対に嫁に出すつもりはないし。ましてや赤也になんてね。まあ真田に比べたら赤也の方がましかもしれないけど」

「ストップゥゥ!!お兄ちゃん勘違い激しいよ!切原君は私とお兄ちゃんが兄妹なの知らなかったから驚いただけ!ね、切原君!」

「お、おう!」


切原君に殺意っぽい殺伐としたものガンガンとを向けるお兄ちゃんに、ダラダラと冷や汗を流しながらストップをかける。切原君ほんとに脅えてるから!


「椛が言うんだから正しいんだろうね。じゃあ赤也………なんで椛と知り合いでもないのに話をしていたんだい?」

「私がお兄ちゃんどこにいるかしらないか聞いたからだよ!切原君は同じクラスだから話し掛けやすいから。ね、切原君!」


コクコク、と必死に頭を縦に振る切原君に一安心した。





 

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あきゅろす。
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