[携帯モード] [URL送信]
大好きです





「あー、女子の方はあんなかんじで張り切っちゃってるけどこっちはあんなのないからな」

部長が適当に、ダルそうに言うのを聞いてガッカリする。何が帝光だよ、たいしたことねーじゃん。

「こっちは実力主義、つまり弱肉強食だ。弱い奴はすぐに置いていく」

ハッ、そういうことかよ。さっきの考えとは一転、一気に面白くなってきた。ならすぐにレギュラー奪ってやるか。なんていうんだっけ、ゲコクジョウ?

「おー、始まったな」

部長がそう言って女子の方へ顔を向ける。立っていたのはおそらく女バスの部長と………神崎!?
目を擦ってもう一度確かめるがそれは確かにさっき仲良くなった(かどうかはわからないが)神崎。あのちっこい背丈は完全にそうだろう。…それに、アイツは何故かはわからないがすぐに目に飛び込んでくる。並外れて美人なわけでもブサイクなわけでもなく普通なのに。なんかキラキラしてるっつーか…。それに合ってすぐだったのに気楽に話せたし。なんなんだアイツは。そう神崎のことを考えているとでっかい声が耳に入ってきた。

「鷹山小出身1年C組神崎舞!バスケが大好きです!」

え、と俺含めみんなの視線が神崎に集まる。何アイツでっかい声で宣言しちゃってんだよ!バカ!?

「気にすんなよーアレ、つまり部活に入りたい理由とか目標とか言うのは女バスの恒例行事だからな。…にしても、」

部長の肩が小刻みに震えるのがわかる。現に俺も震えてきてるから。

「くくっ…優勝したい、とかそんなのしか聞いたことねぇよ…なんでバスケ大好き宣言を…くくっ」

全くだ。確かになんでバスケ部入るのかって聞かれたら好きだから、と答えるけど。それでも大声であんな風に宣言するとか、ほんとバカじゃねぇか!…まあ俺も神崎みたいに言うかもしれねぇな。



 

[RE][NEXT]

5/20ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!