[携帯モード] [URL送信]
宣言





「フッフッフ、待っていたぞ!」

先輩に指定された月曜の8:40、屋上に来た私たち。
火神君たちはなんか呆れているようだけど、私ははじめての屋上に感動していた。中学の時は締め切ってたけど高校は開いているものなのだろうか。なんかね、人が沢山いるから叫びたくなるわ。ぶわははは、人がゴミのようだ!!って。

「つーか、忘れてたけど…月曜って、あと5分で朝礼じゃねーか!!」
「えー、火神君忘れてたの?やっぱり火神じゃなくてバカミじゃ、いふぁいいふぁい!!」

ぷぷっ、と笑いながら言えば血管を浮かび上がらせた火神君は私の頬を引っ張る。ちょっとこれ、地味に痛いんだからな!おお、結構伸びる、とか言ってる火神君はリコ先輩に殴られて撃沈した。ざまぁみろ!!

「去年主将にカントクを頼まれた時、約束したの」

火神君を簡単にシメたリコ先輩は何事も無かったように切り出した。…みんな胸に刻み付けただろう。この人に逆らっちゃいけない、と。

「全国目指してガチでバスケをやること!もし覚悟がなければ同好会もあるからそっちへどうぞ!!」

リコ先輩のその言葉に、にやりと笑う。やるならテッペン目指さなきゃ。そういうところじゃなきゃ、私もマネージャーなんかやるつもりはないし。

「…は?そんなん…」
「アンタらが強いのは知ってるわ。けどそれより大切なことを確認したいの。どんだけ練習を真面目にやっても「いつか」だの「できれば」だのじゃいつまでも弱小だからね。具体的かつ高い目標と、それを必ず達成しようとする意志が欲しいの」

そりゃそうだ。そういうことを考えてなければ、先輩たちが一年だけで決勝リーグ行けたはずがない。

「んで今!ここから!!学年とクラス!名前!今年の目標を宣言してもらいます!」

ちなみに私含め今いる二年も去年やっちゃったっ、と語尾にハートマークを付けるリコ先輩に、既視感を覚える。

「さらに、できなかった時はここから今度は全裸で好きなコに告ってもらいます!」
「え゙え〜!?」
「…は?」

…言えることはただ一つ。そんなことしたらフラれるわ。





 

[RE][NEXT]

19/20ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!