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可愛くて格好いい先輩





「伊月君、新人は捕まえ…あら、あなたは?」
「マネージャー志望の神崎舞です!」

伊月先輩に連れてこられた場所は長机に一人、綺麗で可愛い女の先輩が座っていた。マネージャーさんかなぁ。

「じゃ、俺は他当たって来るから。舞ちゃん、また」
「ありがとうございました!」

手をひらひら振りながらいなくなる伊月先輩にぺこりとお辞儀しながらお礼をし、再び可愛い先輩に向き直る。

「私は相田リコ。男子バスケ部の監督よ」
「監督なんですか!?かっこいいですね!!」

可愛くて綺麗でかっこいいなんて最強じゃないか!とニコニコすると先輩は驚いたように目を見開く。変なこと言っちゃったかな?
が、そんな心配は無用だったようで、先輩は机に身を乗り出して私をぎゅっと抱きしめる。

「すっごい可愛いわねあなた!一目惚れってあったんだわ!」
「うぐ、」

一瞬呼吸困難に陥りかけるがすぐに放してくれたため大事には至らなかった。良かった…。

「ここに名前に出身校、志望動機を書いてね」
「はい」

紙とペンを渡されてスラスラ書く。志望動機はバスケが好きだから、でいいよねそれしか思い付かないよ!

「出身中学は帝光…!?」
「はい」
「そこでもマネージャーやってたの!?」
「いえ、2年の冬まで女バスでそれ以降はどこも入ってませんでした」
「2年の冬まで?」
「はい、怪我しちゃって激しい運動ができなくなっちゃったんです」
「そうだったの…ごめんね」
「謝らないで下さい!もう吹っ切ってますから!」
「ありがとう。志望動機は………」

そこまで言って先輩、もとい監督が止まる。そしてふふ、と笑って私の頭を撫でた。

「あなたの入部を歓迎するわ。私のことはリコって呼んでね」





 

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