「お、おお。何でわかった?」 「え、マジで当たってた?私すっご!」 「……」 「すいませんその目はやめてください。…ただの勘ですから」 火神君の目付きに思わず敬語になる。今までに増して(今までと言ってもごく短時間抱けどね!)呆れ度が高くなってるよ! 「あとは、私がバスケ好きだからだよ」 これは紛れようのない事実。見るのが辛いのはもう無くなってきた。これは時間が解決してくれる問題だったらしい。 「?ここ女子バスケ部なかったんじゃねぇか?」 新設校だから、と首を捻る火神君に苦笑い。こんな早くバレるとは思わなかったなぁ。 「私、中学の時に足やっちゃって。バスケができないってことはないけど、部活みたいな激しい運動はできないんだ」 もう吹っ切ったんだから変に隠す必要もないだろう。そう思って包み隠さずに言う。すると火神君はバツの悪そうな顔になって。 「なんつーか……わりい」 「別に火神君が謝る必要ないでしょ。もう吹っ切ったことだから気ぃ使われると逆に困るよ」 また苦笑いしながら言うと火神君に頭をわしわしと撫でられる。…なんか、青峰君に似てるなぁ。 「じゃあお前は部活どこ入んだ?」 「んー、帰宅部のエースになるのが当面の目標かなー」 帰宅部のエースってどうやってなるんだろう。本気で頭を悩ませていると、お前本当に馬鹿だな、という言葉が降ってきた。お前は本当に失礼だな!と言い返したけど。 「バスケ部のマネージャーなればいいじゃねぇか」 「は?マネージャー?私が?」 当たり前だろ。そんなことを普通に言ってのける火神君に硬直する。なんだ、こいつ。 「日本のバスケなんてつまらなそうだけど…お前がいりゃあそれなりに暇潰せんだろ」 [RE][NEXT] [戻る] |