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ファーストコンタクト





「体育館開いてるかなー」

まだ本入部はしていないが朝早く来て体育館に入る。もちろん目的はバスケだ。金曜日は男女共に朝練はやってないらしい。うんそう、今日はまさにその金曜日。昨日のせいでバスケやりたい病が発病して、今日の朝体育館行ってみよう!と来たわけである。

「お、開いてた!ラッキー」

ぎい、という音をさせながら扉を開く。誰もいないだろう、と思っていたのだが。

「うわっ人いる!びっくりしたぁ!」
「…驚いたのはこっちですよ」
「え、それ驚いてるの!?」

ダムダム、とドリブルをしている男の子に驚きながら(本当に気配なかった!)そっちに近寄る。ちらりと上靴を見て学年を確認。よかった、同い年だ!

「私は女バス入る予定の、」
「神崎さんですよね?」
「うわ、なんで知ってるの!?」
「男バスの中で神崎さんのことを知らない人はいませんよ。昨日のやつで」
「うぐっ」

やっぱりアレはなかったのかそうなのか!自分ではなんとも思わないけどさすがに周りの人たちに言われまくると恥ずかしい。

「き、君は?」
「黒子テツヤです」
「黒子君ね。よろしく!」

なんか最近友達が増えてきたな!嬉しい!にへへ、と笑っていると黒子君に引かれた。ショック。

「黒子君、1on1やろう!」
「…僕ろくにできませんけど」
「いーのいーの!問題はできるかできないかじゃなくてやるかやらないかでしょ!」



■□■□■□■□■□■



「まさか、朝からこんなに、疲れるとは、思いませんでした」

ゼーハーと肩で呼吸する黒子君に苦笑いする。朝からやりすぎちゃったかな。うーん、相手がいる時はどうも張り切ってしまう。

「…どうしてゲームの時はこんな風にプレイしなかったんですか?」

あれ、なんか昨日も似たようなこと聞かれなかったっけ?どうしてパスばっかなんだって。そうだ、青峰君だ。

「負けちゃうと、つまらないでしょ?」
「…はい」
「でもね、1人で突っ走って勝つことの方がつまらないんだよ。1番楽しいのがみんなで勝ったとき。だからね、あーいうプレイスタイルとってんの。バスケは楽しくなきゃバスケじゃないもん」
「本当にバスケが好きなんですね」





 

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あきゅろす。
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