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「わ、君おっきいね!」
「へ?」

中学にやっと入学してホクホクしながら自分のクラスを探し、教室に入ろうとすると目の前には大きい男子が。いいなあ、身長高いって!分けてほしいです、切実に。

「君このクラス?」
「そうっスけど…」
「私も同じなんだ!よろしくね!」

よし、この男の子が友達第1号だ!とニコニコしていると彼は何故か呆気にとられたような顔で私を見てきた。あれ、私なんか変なこと言ったっけ?同じクラスだからよろしくね、としか言ってないよね?

「名前は?」
「え?あ、神崎舞だよ」
「舞ちゃんっスか」

ハラハラしながら彼を見ていたのに気がつかれたらしくて、彼は微笑みながら(決して馬鹿にしたような笑いじゃないからね!)私の名前を復唱する。なんか照れるな。っていうかこの人超イケメン君じゃん!

「君の名前は?」
「へ?あぁ、黄瀬涼太っス…」
「黄瀬君ね!」

よし覚えた!あ、黄瀬ってことは出席番号近いね、むしろ前後かも!またニコニコしながらそう言うと黄瀬君もまた呆気にとられたような顔をしていて。あれ、私またなんか変なこと言ったのかな?いや、言ってないよね?さっきだって別に変なことなんて言ってないし!

「黄瀬君が友達第1号だよ!」
「俺も舞ちゃんが第1号っス」

ニコニコしながら言うと黄瀬君もニコニコしながら返してくれる。なんか黄瀬君って雰囲気かわいいなあ!身長大きいのに!あれ、おっきくてイケメンで性格かわいいって黄瀬君もてるんじゃね?

「…ま、いっか」
「?何がっスか?」
「なんでもないよ!ってかなんで黄瀬君はさっきから体育会系な敬語?」
「クセっスよ…体育会系かどうかはともかく」

へえ、私もマネしようかな、キャラ作りに!と言うと黄瀬君に俺ってどんなキャラに見えるんスか、と返された。もちろんモテモテキャラだよ君は!と思いながら未だドアの前でのほほんと会話を続ける私たち。すると、

「あれ黄瀬君じゃない?」
「あ、本当だ!」

その言葉を筆頭に女子がわんさか群がる。もちろん、黄瀬君に。黄瀬君はかっこいいから女子がたくさん集まってくるのはわかる。でも、彼女たちは黄瀬君の名前を呼んでなかった?
「あれ、黄瀬君って有名人?」
「ちょ、舞ちゃん!助けて!」



 

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