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◇LIQUID AND SOLID
予想外と想定内


どれだけの時間考えていたのか、


タカが朝ご飯をもってきてくれるまでずっと悶々としていた。


「あ、あれ兄貴。なんか鍵無くして家に入れなかったらしい。バカだよなー」


タカがトーストにバターを塗りながら笑う。


「あっお兄さん?お邪魔してますって挨拶しといたほうがいいかな…?」

聞けば床に敷いているあの布団、お兄さんの愛用品らしい。

知らなかったとはいえ、自分が来たことで床に敷くことになってしまい申し訳ないなぁとアキは思った。


「ええ?んなもんしなくて良い良い。あいつなら自分から挨拶しにくるって」


タカがそう一蹴すると、ガチャリ、ドアノブが回った。


「おーい、布団とりにきたぞー」


噂をすればなんとやら、

「ほらな。やっぱり来た」

お兄さんだったようです。


「やっぱりとは何だやっぱりとは。予想外な登場だっただろ?」


「想定内だよ。ったくどうせアキを見に来たんだろ?好奇心旺盛ってか、首突っ込むの好きだよな…いつかエラい目に遭うぜ」



え…っ 僕?

第三者のつもりだったので話にあげられて焦る。

「なんだバレてたか。にしてもキレイな子だなぁ。ちょっとびっくりしたわ」


しかもどんどん挨拶しにくい雰囲気に。


自己紹介なんて自分からすることがないので、アキはあたふたしてばかりいる。


「だろ?アキ、これが兄貴の隆太、22歳の大学生な」




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