◇LIQUID AND SOLID
気分と機嫌
「あ!ヂブリといえばね、昨日公園に散歩に行ったとき、」
「うるせえ。」
「…え?」
笑顔が固まる。
タカ?どうしてそんなこというの。
「うるせえっていってんの。こっちは気分悪ぃんだよ。ちょっと黙れ。」
「そ…そっか。気分悪いんだったら仕方ないよねあ!保健室に…!」
「祐平!こんなやつほっといてあっち行こうぜ。あいつは今“機嫌”が悪いんだからほっといてあげた方がいいんだよ。」
今日はよくさえぎられる日だな。
漠然と考えながらリョウに手を引かれて席を離れる。
なんで、うまくいかないんだろう。
自分的にもっと打たれ強いと思ってた。
けど、そんなこと無かったみたいだ。
鼻の頭が熱くなって、視界がぼやけてくる。
まるで気持ちが心で受けきれず溢れてくるように溜まっていくそれを、
何とか留めようと上を向く。
今日は晴れやかな日だった。
太陽から降り注ぐ日の光に堪えきれなくなったように、
溢れた悲しみが、するりと目尻を伝っていった。
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