[携帯モード] [URL送信]

◇LIQUID AND SOLID
飼い主とペット



すがすがしい朝、

チュンチュンと鳥が挨拶する声が聞こえる。



これからは朝早くに起きて、かんたの散歩をしなきゃ。


ペットシートをひくっていう方法もあったけど、

子犬の内に外に出して社会性を育てた方がいいと言われたので、


近所の公園に行くことにした。


―――――‐‐‐・・



田舎の公園といっても、結構大きい。


ここは最近山から集団住宅に変わったばかりで、


自然豊かな公園をうりにしている。



公園には普通の散歩道のほかに、クヌギやイチイ等の木の名前が表記された通称“裏道”がある。


子ども達の冒険心をくすぐる、どこにつながっているかわからない不思議の道だ。



もちろん迷子にならないように道々に地図が設けられている。

地図は子どもでもよめるようにひらがな表記だ。


現在地が、地図を見ている方向の矢印で“いまいるところ”と赤くかかれている。


ここらへんの小学校の遠足は大概ここだ。


僕の家はこの公園のすぐ近くにあって、公園の山のてっぺんから部屋に挨拶できるくらいだ。



今の時間は9時30分。

公園には元気な子ども達がかけずり回っていた。

そこに悠々とゴールデンレトリーバーと飼い主が歩いている。


「うわぁ…かんた、大きいねえ。それになんか優雅だ…。」


飼い主もペットも。


やっぱり飼い主とペットは似るんだなぁ。と、思いながら、


初めてのペット友達になるかもしれない男の人に近づいた。



「おはようございます。」


「あぁ、おはよう。」


驚いた。


遠目ではわからなかったけど、


飼い主さんは蒼い目をしていた。


どうやら外国の人らしいけど、きれいな発音の日本語で挨拶が返ってきた。

[*前のゴミ][次のゴミ#]

5/12ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!