◇LIQUID AND SOLID
水面と朝日
ジリリリリリリリリ!!!!
ゆっくりと意識が浮上する。この何も考えなくてもいいような心地よい気分は、まるで母胎に眠る赤子のようで、ひどく落ち着く。
意識はまるで水面にたゆたう髪のように、ユラユラと定まらない。
ふと雲間から覗いた朝日が部屋に差し込み、ハッと目が覚める。
長針は6の数字を指し、短針は…
9
遅刻だ。
僕の学校は8時30分までに席に着かなければいけないのに…。
ここまで遅れると逆に焦る気持ちは無く、ひたすら朝の怠惰な空気が漂う。
コーヒーの良い香りが脳まで伝わってやっと、
目が完全に開いた。
[*前のゴミ][次のゴミ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!