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◇LIQUID AND SOLID
マンネリと感情融解
あぁ 毎日がとても詰まらない―――



何か面白いことがおこればいいのに。
別に宝くじが当たるとか、異世界にトリップするだとか、
そんな大層なことを望んでるんじゃない。

ただ、怠けすぎて溶けてしまったこの感情を引き締めてくれる“何か”を求めている。


僕は一介の高校生で帰宅部で、退屈を持て余す何の面白味のない日本人だ。

すべてにおいて普通。
普通って定義は決まってないけど、普通としか言いようのないステータスだ。
B型マイペース、好きなことだけ凝り性。
少し飽きっぽくて好奇心旺盛。
それが僕、秋元祐平。


今日も今日とて、ふとんでゴロゴロ…
なんて幸せで退屈で苦痛な日々。

たまにある人との関わりが楽しくて仕方ない。

まぁ関わりといってもインターネット上でパソコンを通した関係で、人の温かみは感じられない。
夜にふと目を覚ましたりすると、異常に体がうずくときがある。
心だけじゃなく、体もヒトハダの温もりを求めているようだ。


慰めても、むなしい気持ちにはならない。

何故ならハナからその満足感を知らないから。
人の温もりとはどんなものだろう、甘い甘い幸せに満ちた想像をして、終わり。

そこから感情が発展することはない。


どんどん心が溶けていく…

最近は痛いと思う感情が原型を保っていないようで、
角に足の小指をぶつけたって、小さく息を吐いて舌打ち。はい終わり。


麻痺というよりは融解。

溶け出した感情は体にまわって、どんどん動けなくなる。
表情筋も固まってしまったようで、口もまるでへの字の様。


あぁ誰か、僕をここから救い出してくれ。


そう思いながら、実際は人付き合いなど上辺だけ。
最近はその上辺が本当の自分の人格のように馴染んできた。


他人に興味が持てない。

それは本当は自分から関わりを拒んでいるからかもしれない。

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あきゅろす。
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