すっかり臍を曲げている宇野は、ローテーブルに書類を広げて、仕事を始める。 どうやら、一年生の小テストの採点のようだ。 それを横目に見ながら、朝香は、携帯ゲームを始める。 大概、こうして特に会話をするわけでもなく、違う事をしている事が多い。 一緒にいるのがいい。 なんて、どこの乙女だ。 と突っ込みつつ、朝香は結局、放課後は何時も来てしまう。 授業もサボってばかりだったのに、最近は顔見たさにきちんとでるし、朝から教室にいる事も増えている。 まじで、乙女だな、おれ。 こっそりと宇野を伺いながら、朝香は小さく溜め息を漏らした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |