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ラブラブには程遠い。




ガチャン
て閉まったドアの音がやたら大きく聞こえたのは、気のせいだろうか。

そっとベッドから降りる。
リビングを覗くと、そこは、もう無人だった。
かすかに残る酒の匂いと、甘い香り。
朝っぱらから、窓を開け放って、空気を入れ換える。
必死で、そとから空気を入れようと腕を振り回してみる。
腕がだるくなるまで、気付けば振り回していた。





取りあえず、どうすればいいんだろう。
チロちゃんの部屋を覗き込んだけど、開け放たれた部屋は無人で、あの人と出て行ったんだと思うと、体中が痛くなった。

不動産屋?
それとも、問いただすべき?
いや、そもそも、僕にそんな権利あるの?
あれ?なんで、僕、こんな事考えてるんだっけ?

ぐるぐると回るハテナマークに気持ちが悪くなる。

取りあえず、部屋に戻った僕は、スウェットを脱ぎ捨て、着替えていた。
いつも大学に持ってく鞄を肩に掛けた僕は部屋を出る。
風がカーテンを揺らして、アパート前の桜の木が見えた。
もう、花びらはだいぶ散ってしまって、葉っぱが目立ち始めてる。

短かったな。

と、僕はボンヤリ思った。






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あきゅろす。
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