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ラブラブには程遠い。











台に手をついて、鏡と睨みあいをしていると、トイレの入り口が開く。



「飲み過ぎだ。」



チロちゃんの声で、顔を上げる。
鏡越しのチロちゃんの顔が怒りに歪んでる。



「お前、付き合う連中は選んだ方がいいんじゃね?」



チロちゃんもね。
黙っている僕をチロちゃんが睨み付ける。



「聞いてんのか?」



「チロちゃんには、関係ないよ。」



ポロリとこぼれた言葉に、チロちゃんが、グッサリ気付いた顔をする。



「……軽薄な関係は楽だよ。自分が傷ついたりしないから。チロちゃんこそ、どうなの?彼女、ウチに来た事あるよね。」



「っ!あれは!酔っ払ってて!」



「でも彼女、チロちゃんの事好きだよね。」



チロちゃんも、まんざらでもないよね。




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あきゅろす。
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