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ラブラブには程遠い。





合コンは散々だった。
お互いに値踏みの試合。
退屈で、くだらない。
明日の授業の事を考えてると、定員さんのいらっしゃいませー。と元気な声が響いた。



何の気なしに、
本当に何の気なしに出入り口に目をやって、僕は固まった。
文字通り。
ピシリって自分から音がした気がした。





入ってきた、数人の男女の中に見知った顔を見つけた。

チロちゃんと、
チロちゃんの腕にぶら下がってるのは、この前の子だ。



「お、法学部御一行じゃん、あの一番目立つ奴、女とっかえひっかえらしいじゃん」



耳うちされて、ただ頷いた。

じっと見ていると、向こうも気付いたようにこそこそと耳打ちしあう。

うちの大学は、法学部とその他の学部の間に確かなヒエラルキーが存在する。
だから、チロちゃんは僕がチロちゃんの学部に顔を出すのはあまりいい気分じゃない。
さながらロミオとジュリエットだ。
まぁ、あれには最後まで愛があったんだけど。






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