チロちゃんは叶わない恋をしている。
終わり、のち
最初のうち、母親はチロちゃん最近来ないわねぇとぼやいていたけど、そのうち何も言わなくなった。
あの日から一週間、熱を出して寝込んだ僕が登校すると、
席替えがされていて、運悪く僕は窓際の一番前。
チロちゃんは廊下側の一番後ろになっていた。
チロちゃんの見えない視界にホッとしながら、僕はぼんやりと過ごした。
何かを察知したらしい母親が時折、心配そうな視線をよこすけどそれをどうにかする気はない。
成績がちょっと落ちたけど、
それもすぐ取り戻したし、
体調も回復した。
そのうち、新しい学年に上がって、受験勉強一色になって、チロちゃんとはクラスが離れた。
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