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チロちゃんは叶わない恋をしている。
憎らしいあの子


「尾川さん」


数人で固まって通り過ぎようとした彼女を呼び止めると、きゃーと控えめな歓声があがる。
ピンクになった頬が憎らしい。
僕にOKを貰えるとでも思ってるんだろうか。
自分がふられるなんて、微塵も思ってないんだろうな。
僕は、君のせいで、て思ってる。
長い間培ってきた友人という位置まで奪われて、君が憎くてまたらないよ。
こんな事で、こんな簡単に、僕の努力はぶっ壊された。


「悪いけど、」


開けてもない封筒に千尋ちゃんの顔がグニャリと歪んだ。





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あきゅろす。
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