チロちゃんは叶わない恋をしている。
返事はNO
あれから、チロちゃんは後ろを向かない。
外を見ない。
カリカリと事務的にノートにシャーペンを走らせながら、チロちゃんは小さく溜め息をつく。
くるりと器用にシャーペンを回しながら、黒板から目を離さない。
意地になってるみたいに此方を向かない。
どうしようか、苦しいよ、チロちゃん。
意地になって振り向かない背中に呟いてみたけど、
好き。
なんて言葉はどこまでもチロちゃんには届かない。
なんたって、僕の告白だもの。
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