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チロちゃんは叶わない恋をしている。
ラブ、レター


「あの!」


僕が呼び止められたのは、それから数日後の放課後だった。
おめめくりくりの小さな千尋ちゃん。


「え、と?」


差し出された封筒にみっともなくうろたえる。


「読んで下さい!」


…どういう事だ。
てっきり、千宗先輩に渡して下さいハート。とくると思っていたのに。


「え?え?俺?」


「先輩です!」


ぐいぐい押し付けると千尋ちゃんはダッと駆け出した。
一人廊下に残された僕は途方にくれたように手のなかの封筒を見下ろした。


勘弁してよ。





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