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チロちゃんは叶わない恋をしている。
チロちゃん


「いけるかもしれない」

そんな話を始めたチロちゃんの頬は薔薇色にピカピカだった。
チロちゃんの熱い視線に返すように千尋ちゃんの視線が熱心にチロちゃんに向き始めた事には気付いていた。

でも、大丈夫。
何時もと一緒だ。

あの大学生のお姉さんも、
この間の若奥様も、
婚約者が大富豪の図書館司書も、
みんな一度はチロちゃんに傾きかける。

でも結局、チロちゃんは選ばない。
選ばれない。
きっと今回だって。


「なんだよ、もっと喜べよう!幼なじみに念願の彼女誕生だぜ!?」


「何時もみたいになるに決まってる。」


冷静に返すと心底つまらなさそうにチロちゃんは頬杖をついた。




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あきゅろす。
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