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小説
心配かけているのはどっち?/3Z高桂
放課後の教室で、高杉は窓の桟にもたれかかって一人、煙草をふかしていた。

「高杉。」

自分を呼ぶ声のした方を見ると、桂が鞄を手に教室の戸口に立っていた。

「よォ。ヅラ、終わったか?」

そう言ってニヤリと笑う高杉の元へ歩み寄りながら、桂はキッと彼を睨んだ。

「高杉、いい加減に煙草は止めろ。体に悪影響だということを知らんのか?」

「何?いきなり説教かよ?」

「真面目に聞け。それに酒も止めろ。未成年のくせして過度に飲むと死ぬぞ。」

「ははっ。これでも控えてるつもりだぜ?」

笑いながら反論する高杉を遮り、桂はビシッと指を彼に突き付けた。

「それに!この間、お前はまた、夜の道路をバイクで走っていたところを警察に

捕まりそうになってスレスレで逃げおおせたと自慢していたが、もし本当に捕ま

っていたらどうするんだ!?」

「ンなもんわーってるよ。豚箱にぶち込まれるンだろ?」

「そんなことを言っているのではない!お前がもし警察に捕まったら、俺はどう

すればいいのかと言っている!!」



しばらくの沈黙。それを破ったのは煙草の煙と共に噴き出された高杉の笑い声

だった。



「何、お前は結局自分のコトを心配してんのかよ?」

「違う。」

頬を赤く染め、拗ねたように桂は言った。

「そういうつもりで言ったのではない…。ただ、俺は…、お前のことがいつも心

配なんだ…。」



再び沈黙。



煙草を窓の桟で潰しながら、高杉は桂を見、言った。

「嬉しいことを言ってくれるじゃねェか…。だがな…。」

俯いている桂の赤く染まった頬に手をやりながら高杉は続けた。

「オレはお前の方が心配だよ。」

「え…?」

驚く桂の頬を撫でながら高杉は笑った。

「その綺麗な顔がな。」

「何を…!?」

「知らねェの?お前のコト、狙ってる奴なんか山程いるんだぜ?だから―。」

高杉は突然桂を引き寄せた。

「オレがこうやって、いつも傍にいて目ェ光らせてンだよ。」

そう言うと、高杉は桂の唇に軽くキスした。桂は抵抗することもなく、高杉の

背に腕を回す。二人は長い間抱き合い、キスを交わしていた。



「で、さっきは何しに行ってたンだよ?」

「銀八先生の書類を運ぶのを手伝わされていた。」

それを聞いて、高杉は苦笑した。

「やっぱりお前が1番心配だ。」


 



〈あとがき〉
 この馬鹿ップルめ!!!(笑
 高桂強化月間一発目は3Zでしたvvv



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あきゅろす。
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