3 「ええぇぇえぇ!!!!!」 ボクが答えるなり、横から大きな声が上がった。 そちらを向くと、10代目さんが目を大きく見開いて頭を抱えていた。 どうしたのだろう? 「それってまさか記憶喪失!?た、大変じゃん…どうしよ!!」 「うるさいぞダメツナ」 「ぎゃっ」 そう言うなり10代目さんがあたふたし始め、そうするやいなや、10代目さんはリボーンさんに思いっきり蹴られて床に後頭部を擦りながら吹き飛んだ。 凄く痛そうだ。 大丈夫だろうか…。 「10代目っ!?」 極寺さんが慌てて10代目さんへと駆け寄っていく。 心底心配といった様子で、極寺さんが10代目さんを慕っているのは一目瞭然だった。 それにしても、リボーンさんは10代目さんか極寺さんの弟かと思っていたのだけれど、どうやら違うようだ。 一体、この三人はどういう関係なのだろう。 「ててて…」 右手で後頭部を抑えながら10代目さんは起き上がった。 その背中を極寺さんが支えている。 「急に何すんだよっ!リボーン!!」 10代目さんが叫ぶ。 ズガーン!!! 「ひいっ!?」 その瞬間に10代目さんの髪の毛の端を銃弾が掠めた。 茶色い髪の毛が3、4本宙に舞う。 「お前の声が急に不快になったんだ」 「理不尽だろそれっ!」 「だって、なったんだもん」 「口調変えて誤魔化そうとすんなよ!」 二人は言い争い始めた。 だけど、その言い争いはどこか微笑ましいモノが感じられて、嫌な感じはしなかった。 [*前へ][次へ#] |