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そんなボクにリボーンさんが助け船を出してくれた。
「獄寺、お前の言い分も分かるが、コイツは小由良心葉本人に間違いねーから心配いらねーぞ」
ほんの少しだけど、リボーンさんが笑った気がした。
「……っ。リボーンさんが言うなら、確かだとは思います…が。けど、何故言い切れるんですか?」
獄寺さんは、渋々了解はしたものの、やはり信じきれていない。
「……オレも、それは気になるんだけど…」
10代目さんもそうなのか、俯きがちに上目遣いでリボーンさんに訊ねた。
この中で、一番偉いのはリボーンさんなんだ、と今更ながら、感じていたら、いつの間にか、再び足許にリボーンさんがいた。
「心葉、ちょっと失礼するぞ」
『………?』
「おい、リボーン、お前何しようって…」
10代目さんが顔を赤くして慌てながら立ち上がった。
「布団をめくるんだぞ」
そんなこと意に介さないとばかりに、リボーンさんは布団を剥ぎ取った。
「んなっ!?」
布団は10代目さんへ向かって飛んでいって、10代目さんが布団にぶつかって後へ倒れる。
「10代目っっ!!!!」
10代目さんの姿は布団に隠れて見えなくなったけれど、すぐに獄寺さんが布団を取り払って救出した。
10代目さんは目を回して、何かを呟いている。
…イタリア語?
「ひほーん、はひふんはほ」
「10代目っ!お気を確かに!何ですかっ!大丈夫ですか!?」
そう言いながら、獄寺さんは必死に10代目さんの肩を揺さぶっていた。
「ダメツナが。相変わらず鍛え方が足りねーぞ」
布団が消えて剥き出しになった足許では、リボーンさんが肩を竦めていた。
元気な人達だな、と思った。
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